ユミール

氷属性

能力値

HP

160(8位)

召喚時間

SP

19(60位)

召喚コスト

攻撃

185(3位)

召喚キャパ

防御

110(22位)

ZOC

魔力

70(90位)

移動

4値合計

525(15位)

 

※値はすべてレベル50の時のものです。

特殊能力

凍傷耐性

状態凍傷無効。

行動不能耐性

状態移動不能、技不能無効。

石化耐性

状態石化無効。

 

 

 

習得技

技考察

氷の刃・氷の矢

射程のあるメイン技。この子の移動が低いので必須。

アイスパンチ

もし相手に近づくことができたら、こっちの方がダメージがでるので入れたい。

投石・岩石投げ

地属性の技。射程も2あるので入れたい。

水の刃・水の矢

射程が3あるうえ水属性なので入れたい。

打撃・強打・強打撃

強打撃ならばこの子の良さが生かせるので入れたい。

体当たり・突進

相手を後退させるが、そのまま逃げられるかもしれないのでいらない。

攻撃強化・防御強化

射程の短さに歯がゆくなったら使おう。

        







管理人の感想

 氷属性の中では比類なき攻撃と体力の高さを持つクリーチャーだ。

 数字だけでなく、水・地属性の技が使える。故に攻撃性能の高さは目を張るものがある。でも射程がそんなにないうえ移動が3しかないので敵を追いかけるのには向いていない。なのでZOC持ちのクリーチャーと組んで相手の移動を制限してやる必要があるだろう。ただ耐久力はあるし、炎属性が相手でも水技で抵抗することもできるから、相手の攻撃を受けてから攻撃するという運用の仕方も十分通用する頼もしさも持っている。積み技を使いながら相手が来るのを待つという姿勢もありと言えるだろう。

 しかし召喚時間の長さはどうしようもない。「闇の渦」で登場を促すほどのクリーチャーかどうかは正直微妙だろう。機動力の低さが割に合わないと思うことが多々ある。

 敵としてでてきた時は、なかなかの強敵だが、氷属性にありがちな優秀な追加効果がない。水属性の技は特殊技しかないので、単純に炎属性をぶつけていくのがやはり一番である。技・行動不能耐性があるので、間違っても木属性で対応しようとは思わないでほしい。

元ネタ

北欧神話

ユミールとは、北欧神話における最初の命を持つ存在である。その名前には「荒れ狂う者」という意味がある。
 宇宙のはじめは大地もなく天もなくただ巨大な深淵ギンヌンガガブのみがあった。その淵を挟んだ北に氷の世界ニヴルヘイムがあり、南に炎の世界ムスペッルヘイムがあった。その氷と炎が交わり、その雫から最初の生き物である霜の巨人ユミールと雌牛アウズフムラが生まれたのである。
 ユミールは北欧神話最初の巨人でありその祖であるが、非常に邪悪な性格をしていた。ユミールをはじめとする巨人族が邪悪であるという表現がされる理由には、ユミールが生まれることになった雫は、実は毒であり、毒素が成長した形がユミールであるという説があるからである。
 ユミールは両性具有であり、一人で性交することができたとされる。最初は左脇の下から男女が生まれ、足を交差させることで一人の男を生んだとされる。このようにして体のあちこちから生まれた巨人たちを、神々は霜の巨人として忌み嫌った。巨人の多くは醜い姿をしていたが女巨人の中には美しい者もおり、神々と結婚するものもいた。オーディンの愛人にも女巨人は存在し、オーディン自身の母も女巨人である。北欧神話における巨人という単語は、神々の敵対者という意味合いが強く、姿が大きいとは限らないのである。
ユミールは一緒に生まれた雌牛の乳を飲んで生きていたが、その雌牛はそこら辺にあった氷をなめて生きてきたとされる。なめていたある氷からオーディンの祖父である最初の神ブーリが生まれてきたとされる。そうして生まれたブーリは孫にオーディンを持つのである。
 ユミールはオーディンが誕生してからも次々と巨人を生みだし、巨人族となるほどとなった。巨人たちの振舞いにムカついたオーディンたちはユミールを殺害する。殺されたユミールの体からは世界を覆い尽くすほどの血が流れ、その血の流れによって一組の男女の巨人を残して他の巨人は全て死に絶える。その一組の男女が、のちの巨人たちの祖となる。
 ユミールの残骸を目の前にしたオーディンたちは、ギンヌンガガブに死骸を投げ入れ、肉は大地骨は山々、歯や顎は岩、地は海に、そして頭蓋骨は空となった。死体から湧き出たウジは小人となり、まつ毛は世界の境となり人間の世界ミズガルズを作った。こうしてユミールの死骸は余すことなく使われたのである。

出典
・松村一男『知っておきたい 世界と日本の神々』(西東社、2010年)122ページ
・幻想世界を研究する会『よくわかる 「天国・神界の住人」事典』(株式会社ウェッジホールディングズ、2008年)91ページ
・池上良太『図解北欧神話』(株式会社新紀元社、2007年初版)100~101ページ
・杉原梨江子『いちばんわかりやすい北欧神話』(実業之日本社、2013年)96~97ページ
・森瀬繚『「北欧神話」がわかる事典』(SBクリエイティブ株式会社、2014年)26~29・34~35ページ