ティアマト

無属性

能力値

HP

140(27位)

召喚時間

12

SP

25(11位)

召喚コスト

14

攻撃

100(42位)

召喚キャパ

防御

100(34位)

ZOC

魔力

100(53位)

移動

4値合計

440(32位)

 

※値はすべてレベル50の時のものです。

特殊能力

竜の鱗

フェイズの始め攻撃防御魔力のランダムひとつ+5%

幻獣の母

自マスターがクリーチャーを召喚する時

召喚時間0召喚コスト1/3

 

 

 

 

 

習得技

技考察

サンダーブレス

射程4は何かと便利。

コールドブレス・サンドブレス

追加効果付き。

ファイアブレス・リーフブレス・

アクアブレス

パーティと相談して選ぼう。

打撃・強打

属性一致技だが以外と耐久が低いこの子には向かない。

        










管理人の感想

 特殊能力の「幻獣の母」によって、召喚キャパ1のクリーチャーをほぼ自由に出し入れできるクリーチャーだ。特殊能力だけでなく単体性能もわりとあるので、攻めに運用することも可能である。

特徴は「幻獣の母」が9割を占める。この特殊能力は、召喚するクリーチャーの召喚時間がすべて0になるというこのゲームの根本を崩している能力なのだ。しかも時間だけでなく召喚コストも3分の1になるので、SPのこともほとんど気にすることなく召喚できる。召喚時間0というのがかなり大きく、SPが減ったら帰還させて他のクリーチャーを出して、SPが回復したら交代という使い方ももちろんできる。あと、出ているクリーチャーに攻撃後即帰還させてから他のクリーチャーを出すと、2クリーチャー分の行動と攻撃が行えるようになるという方法もある。

 どんなに召喚時間が長くても即座に出せ、どんなにコストがでかくてもほとんどの技と同じ感覚でクリーチャーを出せるようになる。この2点が欠点だったクリーチャーはそれを克服できるので、その子たちの性能をいつも以上に引き出すことができるのである。

 とにかく便利なことづくしな特殊能力なのだが、この子の召喚キャパを見るとなんと一人で4も使ってしまう。ということはキャパ2以上のクリーチャーはこの子の入るパーティでは門前払いと言える。召喚キャパが2以上の子は大抵召喚時間も長いのでこの子の死亡後の後釜として使うのも難しい(適しているのはオセくらい)。なので一緒に使うのはムリというものだ。

 そしてこの子自体の召喚時間と召喚コストがかなり大きいのも欠点である。召喚完了までの間、残った召喚キャパ1でなんとかしのがないといけないということだからだ。そこは、召喚時間の短縮ができるオニャンコポンがイチ押し。いったん出してしまえば時間もSPもかからないので、それまでの辛抱がティアマト使いの試練であろう。

 この子を使うからには死亡しないように細心の注意を払う必要がある。「幻獣の母」という特殊能力と召喚キャパ4という連携がほぼできない条件から、他のクリーチャーは召喚時間の長い(つまり単体性能の高い)クリーチャーで固めることになるだろう。ということは、この子が死亡すると召喚時間の長いクリーチャーがお荷物となりマスターがやられてしまうということになる。つまりティアマトの死亡とマスターの死亡はほぼ同義といっても差支えない。特にSP枯渇死なんてしたら言い知れないショックを味わうだろう。

 この子自身に回復手段はないので、パーティに回復要員は必ず入れるべきだ。「幻獣の母」によって攻撃要員と回復要員の入れ替えなんてすぐにできる。特に毒が治せるとよいだろう。

 攻撃性能だが、一応ドラゴン系クリーチャーなので性能は高く、すべてのブレス系の技を覚えることができる。パーティの編成と相談することですべての属性に対応できるようになる。属性の関係で強打が高威力なので、近づけるならそれを使いたいところだ。ドラゴン系にもれず斜め攻撃はできない。「竜の鱗」のこともあり、長く居続けることができればそれだけ性能が生きてくるタイプのクリーチャーである。余裕があれば他のクリーチャーと一緒に攻撃して行こう。

敵としてでてきた時は、マスターの出ないステージにしか出ないので記述しない。

元ネタ

バビロニア神話

  ティアマトとはメソポタミア神話の塩水の女神である。夫に真水の神アプスーがいる。塩水ということで転じて海の神聖化した存在となっている。古代においては貴重であった水を神格視する考えがあったので、その対象となった
 二人はメソポタミア神話において最も古い神であり、この二人によって次々と神々が誕生した。真水と塩水が混ざり合うことで多くの神が生まれたのである。これは川の水が海に行きつく過程で多くのものを生み出すことからきている。
 しかし神々の数が多くなり騒がしいことに嫌気がさしたアプスーは、しもべとともに神々を殺す計画を立てる。だがアプスーの計画は子孫の一人である知恵の神エアに知られ、そして殺されてしまう。
 最初は優しい母親としての面が見られたが、夫が殺されてから破壊神としての面を見せ始める。夫を殺されたティアマトは怒り、別の恐ろしい息子や怪物集団を生み出して、自らもドラゴンの姿となってエアたちに戦いを挑むのである。
 エアの息子マルドゥクはかなりの素質を持っている風の神であり、一人でティアマト有利だった戦況をひっくり返す。そして嵐をティアマトの口に投げ込み、口を閉じられなくなったティアマトを、更に弓矢でティアマトを惨殺して勝利するのである。死後ティアマトの体は世界そのものとなった。ティアマトの死体をマルドゥクが2つに分け、体の半分を天上に上げ天空とし、残り半分を地下や大地に当てた。また、ティアマトの両目をチグリス川とユーフラテス川にしたのである。
 ちなみにアプスーの水の神の面は、子孫であり加害者であるエアに引き継がれている。ティアマトの破壊神としての性格も、荒れ狂う海を体現しているとされる。
 ティアマトの姿は、多くの首を持つ竜や蛇、下半身が蛇である、尻尾を持つ、など多くの説があるが、蛇か竜以外の共通点は見られない。これは文献にはっきりとした姿が尻尾以外描写されていないためである。この尻尾の記述で、蛇か竜の姿が想像され、今のティアマトのいろんな姿となっているのである。
 たくさんのものを作り、たくさんのものを破壊したティアマトだったが、最後はその肉体で天と地の源となったティアマトはやはり原始の母である。

出典
・松村一男『知っておきたい 世界と日本の神々』(西東社、2010年)164~165ページ
・高橋一人・ほか『天使と悪魔がよくわかる本』(株式会社PHP研究所、2006年)270~271ページ
・「世界の幻獣・ドラゴン」を研究する会『よくわかる世界の幻獣ドラゴン大辞典』(廣済堂あかつき株式会社、2008年)264~266ページ
・岩田和義・ほか『萌え萌え女神事典』(株式会社イーグルパブリッシング、2007年)82~83ページ
・おおつ やすたか・ほか『女神大百科』(株式会社メディア・テック、2006年)132~135ページ
・TEAS事務所『萌えるモンスター事典 海の巻』(株式会社ホビージャパン、2013年)88~90ページ