ルシファー

無属性

能力値

HP

150(13位)

召喚時間

SP

30(4位)

召喚コスト

28

攻撃

200(2位)

召喚キャパ

防御

200(1位)

ZOC

魔力

200(1位)

移動

4値合計

750(1位)

 

※値はすべてレベル50の時のものです。

特殊能力

完全操作

自マスター技移動不可。

光の呪縛

常時自分の攻撃防御魔力-35%移動-3

召喚代償2

死亡した時マスターの攻撃防御魔力-20%移動-1

飛行

状態飛行になる。

 

習得技

技考察

強打撃・突進

射程は短いが強力な一致技。

斬空波

複数の敵を攻撃できる強力な一致技。

火炎撃・氷の槍・

水の槍・稲妻

SP消費が少ない技。パーティの穴と相談して決めよう。

岩突起

地属性技だが飛行には当たらない。

劇毒花粉

唯一の木属性技。射程とSPの関係で優先順位は低い。

メテオ

広範囲高威力の強力な炎属性技。SP消費が激しいが入れる価値あり。

大洪水

強力な全範囲攻撃技。自身は飛行によってダメージを受けない。お勧めである。

クラウノス

直線攻撃だが広範囲技。

○○強化

SPさえあれば積む余裕がこの子にはある。

精神攻撃

普通に攻撃した方が協力である。

黒霧・邪視・封印術

普通に攻撃した方が早い。

屍兵召喚

他のクリーチャーでした方がいい。

        

管理人の感想

全ての能力値が全クリーチャーの中で一番高いという、破格の数字を持ったクリーチャーだ。

 召喚コストが28というとんでもないモノなので、序盤に出そうとするならばSPをすべてこの子に費やすことになる。この間は敵の集中砲火を受ける、または相手に手数を揃えられることは間違いない。SPの補助ができない職業で使うのはお勧めできない。

 ただ、召喚時間は数値に反してめちゃくちゃ短いので、SPが余りがちな後半に出すのが有効と言える。後半戦専用と割り切ってしまえば、召喚時間の短さもありお荷物になりにくい。

 出すことができたとしても、デメリット特殊能力が3つもある。まず「完全操作」だが、この子を出すタイミングが重要だということである。マスターが召喚以外できなくなるので、召喚完了の前に回復なり場所移動なりをしておかないといけない。この子を帰還させてまた出すのはこちらに大きな負担となるから、出すタイミングは非常に重要である。敵陣の中に置いておいて、マスター自身は前線から引くことは絶対必須だ。「召喚代償2」だが、これは疫病神やグルヴェイグが有するモノより能力下降が大きいものだ。なので簡単に倒されたり、さっさとSP枯渇死をさせるわけにはいかない。倒されることはないにしろ、SPの消費が激しい技ばかり持っているので、SPの管理だけは気をつけよう。

 「光の呪縛」だが、これは完全に自分の能力を下げるためだけの特殊能力だ。どう考えても有効活用はできない。これで能力が下がっていてもドラゴン系クリーチャーにちょっと劣るくらいのステータスになる。ドラゴン系クリーチャーと比べると、マスターが動けないという点が大きく劣るが、技の豊富さでは大きく勝る。後半戦専用として運用するなら、召喚時間の短さが大いにありがたいのでこのステータスと技で十分だが、そうでないならぜひインドラで特殊能力封印をしてあげたいところだ。特殊能力を封印しなくても強いのだが。

 「光の呪縛」を解くともう最強。優秀な範囲攻撃を覚えるから、範囲内にいる敵にこの子の数字をガンガンお見舞いできる。これだけの攻撃力にこれだけの防御力を持ちながら移動も9、さらに特殊能力を消しても状態「飛行」は維持されるのでZOCも無視できる。極めつけは各属性最強レベルの技を覚えてくれること。技のラインナップを見てこの子を補助に使おうとは思うことはないだろう。

 「強攻撃」と「斬空波」は属性一致の技で、これらが主となるだろう。屍兵やら状態異常技やら「精神攻撃」を持っているが、そんなことするより殴ったほうが分かりやすくて早い。お勧めは「メテオ」と「大津波」だ。飛行によって自分は「大津波」を受けない。「メテオ」は広範囲高威力だが、SP消費が激しいので、最後っ屁に取っておくべきである。「大津波」でマスターがやられることは絶対にないように。クリーチャーも巻き込まれて死亡するという点は、この子のキャパが3ということもあり、選手交代として使うのもいいだろう。

 とにかく単体性能が(「光の呪縛」があっても)高いので、召喚したらためらうことなく敵に向かっていこう。回復要員を添えておくとHPに関しては心配無用だ。この子が死亡したときに相手のマスターの体力が半分以下という状況に持っていければ理想的である。反対にほとんど減っていなかったら、マスター同士の戦いになってしまった時、「召喚代償2」によってこちらに勝ち目はほとんどなくなってしまうからだ。この子を動かしつつ残りのクリーチャーを補助的(削り)に使っていくのが、召喚キャパを有効に使ういい方法であろう。なので召喚時間が少ないクリーチャーで固めたい。

 敵としてでてきた時は、相手が初手で召喚をしなかったらもうそれで見抜けたようなもの。好きなだけ暴れてSP枯渇死で引いていくから、その間を耐えればいいのだ。CPは「光の呪縛」を解こうとしないので、耐えることはそんなに難しくないはずだ。

元ネタ

キリスト教

 ルシファーとは、悪魔の代表格とされている地獄の王である。だがこの名前の意味は「光を運ぶ者」「明けの明星」といった神々しい意味なのだ。ルシフェルという別の呼び名もあるが、堕天使の長にエルという神を意味する言葉を入れるのを嫌ったためか、ルシファーの呼び名の方が圧倒的に知られている。
ルシファーはもともと天使であった。それも天使の中の天使である大天使長という地位についていたのだ。その極めて高い地位にふさわしく12枚の羽根を持った特別で神々しい姿をしており、あの有名な大天使ミカエルの双子とされている。
 ルシファーに会ったという魔女は「ルシファーは灰色の服に赤いズボン、青い靴下をはいていた」と証言したそうである。
 ルシファーはよくサタンと同一視され、「ルシファーはサタンの別称である」や「サタンよりルシファーの方がえらい」となどいろんな説が存在するが、どの説についても下記のエピソードの言い伝えが必ず残されている。
 神の近くにいすぎたからなのか、「もしかしたら自分が神にとって代わることができるんじゃね?」と思い始め、自分に従う天使たちを集めて神へ挑むことを考えるようになってしまったのだ。神側のミカエルに挑んだ結果、負けてしまい地獄へ追放されてしまうことになる。地獄へ追放されたあとはそのカリスマ性で地獄の王となったわけである。その時ルシファーについた天使の数は全体の三分の一にもなり、天上界を二分する戦いだったという。この戦いの後、天上界からほとんどの天使がいなくなり、ある文献にはそれによって天界がほぼ空になったと記されている。
 このエピソードによりルシファー=傲慢と同義されるようになった。絵画によるとルシファーは若干肌の色が黒いがミカエルとよく似た姿をしているとされる。
 地獄へ追放された理由にはもう一つ説がある。聖書によれば人間は神が自分を模して作ったとあるが、神がルシファーよりも人間に愛を向けるようになったことへの嫉妬から反乱を起こしたという説だ。神は人間を作った時に「人間に頭を下げろ」と命じたのである。それまで長く天上に君臨してきた天使たちが、作られたばかりの人間に頭を下げるのは嫌だったのだろう。ルシファーもその一人であり、同じ志を持った奴らが神に反乱したというのは分かりやすい話である。
 いずれにせよ、反乱を起こせるほどの支持を得ていた・負けて地獄へ落とされたのは間違いない。
更に別の説には、ルシファーの名前の意味である「光を運ぶ者」に忠実なエピソードもある。無知の状態であった人間に、神の叡智である光をもたらすために自ら天から地へ降りたとも言われている。神の叡智を勝手に持ち出すのは評価の別れることで、神の立場にしてみれば人間は無知であることを望んでいるので、人間が光を得る=知恵を持つことで地上に悪徳が蔓延るようになり、その結果ルシファーは堕天使となったという説もある。
 アダムとイブの禁断の実の話にもルシファーが出る。蛇に変身して禁断の木の実を食べるように誘惑し、結果成功することでアダムとイブ(人間)に罪を負わせることに成功するというアレだ。この罪はアダムとイブ以降のすべての人間に苦しみと死を運命づけたとされるため、ルシファーはここで人間に復讐を果たすことに成功したと言えるだろう。
 ルシファーは聖書のある部分の解釈によって登場したのだが、現在では文学や映画音楽の世界においてもルシファーの登場は決して少なくない。ルシファーというわかりやすい悪魔の中の悪魔の存在自体が芸術家たちにインスピレーションをもたらしているようである。このもえくりのルシファーもそうであろう。だがルシファー誕生のきっかけとなったその記述は誤解という説もある。「黎明の子、明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった」の箇所を、堕天した最高位の天使のことだと神学者が解釈したことである。だがこの解釈は誤解であったとしてももはや取り消すことができないほどとなっているため、ルシファーの存在が否定または抹消されることはないだろう。
 地獄へ落ちる前は上記の通り美しい姿をしていたが、地獄へ落ちた後の姿ははっきりとしていない。封印の氷におおわれて醜い姿になったとも美しい姿を持ったまま悪魔の長になったとも言われている。

出典
・荒木正純『知っておきたい 天使・聖獣と悪魔・魔獣』(株式会社西東社、2011年)134~137ページ
・高橋一人・ほか『天使と悪魔がよくわかる本』(株式会社PHP研究所、2006年)174~177ページ
・幻想世界を研究する会『よくわかる 「魔界・地獄の住人」事典』(株式会社ウェッジホールディングズ、2008年)48~51ページ
・天使悪魔ドットコム『図解天使悪魔辞典』(株式会社幻冬舎、2009年)22~23・92ページ
・おおつ やすたか・ほか『悪魔大百科』(株式会社メディア・テック、2006年)208~211ページ
・TEAS事務所『萌える悪魔事典』(株式会社ホビージャパン、2012年)14~17ページ
・森瀬繚『「堕天使」がわかる事典』(SBクリエイティブ株式会社、2014年)32~39ページ