ユグドラシル |
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木属性 |
植物 |
移動ができないが、強力な居座り性能と能力「世界」を有するクリーチャー。 さまざまな状態異常技を覚えるが、ZOC2を持つので近づかれることはあまりない。 移動できないこの子を置物にしない戦い方をしたい。 |
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能力値 |
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HP |
280 |
SP |
40 |
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攻撃 |
90 |
召喚時間 |
10 |
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防御 |
155 |
召喚コスト |
11 |
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魔力 |
160 |
召喚キャパ |
2 |
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4値合計 |
685 |
ZOC |
2 |
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技数 |
6 |
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移動 |
0 |
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※値はすべてレベル50の時のものです。
能力 |
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HP回復2 |
C |
フェイズの始めにHP10%回復。 |
SP回復2 |
A+ |
フェイズの始めにSP2回復。 |
状態異常耐性 |
C |
状態異常にならない。 |
世界 |
S |
味方が居るマスを同属性地形に、敵が居るマスを弱点属性地形に変える。同じ能力を持つキャラが居れば無効。 |
習得技 |
技説明 |
技考察 |
大木打撃 |
木属性 物理 攻55 命100 ク0 射1 範3 コ3 直線攻撃。 |
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つるしばり |
木属性 物理 攻35 命100 ク0 射2 範1 コ4 対象を[移動不能1]にする。 |
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天変地異 |
地属性 物理 攻80 命75 ク25 射0 範4 コ13 対象を[怯み]にする。 |
この子が枯渇死するならばこれが主な原因。 |
念動力 |
無属性 魔法 攻65 命100 ク5 射2 範1 コ3 |
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深緑の波動 |
木属性 魔法 攻70 命100 ク0 射2 範1 コ3 |
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木呪 |
木属性 魔法 攻45 命100 ク0 射4 範1 コ2 |
移動できないこの子にとっては大切な攻撃技となりやすい。 |
養分吸収 |
木属性 魔法 攻50 命100 ク0 射2 範1 コ4 [種族:物質、不死]には命中しない。与えたダメージの50%を自分のHP回復。 |
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花吹雪 |
木属性 魔法 攻30 命100 ク25 射3 範1 コ5 対象の魔力10%ダウン。 |
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劇毒花粉 |
木属性 魔法 攻50 命100 ク0 射1 範1 コ14 対象を[毒][麻痺][移動不能1][封魔1][寄生]にする。 |
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呪詛 |
無属性 変化 攻0 命100 ク0 射1 範1 コ8 対象を[呪い]にする. |
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毒花粉 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ3 対象を[毒]にする. |
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麻痺花粉 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ3 対象を[麻痺]にする。 |
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昏睡花粉 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射1 範1 コ9 対象を[睡眠]にする。 |
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封魔花粉 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射1 範1 コ2 対象を[封魔2]にする。 |
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寄生種子 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射1 範1 コ4 対象を[寄生]にする。 |
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解毒草 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ3 対象の[毒][回復不能][寄生]を治す。 |
これらで味方の補助をしよう。 |
解痺草 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ4 対象の[暗闇][麻痺][怯み][移動不能][技不能]を治す。 |
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万能漢方 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ6 対象の状態異常を全て治す。 |
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楽園の実 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ5 対象の永続的なステータス変化をすべて解除する。 |
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マナの実 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ2 マスターには命中しない。対象のSP6回復。 |
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癒しの実 |
木属性 変化 攻0 命100 ク0 射3 範3 コ4 対象のHP15%回復。 |
クリーチャーの解説 |
世界を見守る宇宙樹
まずHPがありえないほど高く、防御力と魔力も最高レベルに高いので、魔法技で落とすのは能力のこともあり非常に困難を極める。さらにZOCが2あるので物理技を当てるために近づくことも難しい。要するにほぼ撃破不可能なレベルなのである。 その撃破不能レベルの壁が強力な各種補助技で味方のサポート(治療系が主)を行えるものだからこの子一人出すだけで自軍専用の保健室が完成するといってもよいくらいだ。 能力は4つともランクの高いものを有する。「HP回復2」は木属性の属性値と重複すれば毎ターンかなりの回復量を確保できるようになる。しかも「状態異常耐性」をもつので毒などのダメージを受けることもない。 「SP回復2」によって、大技(「呪詛」「昏睡花粉」「天変地異」「劇毒花粉」)を使わない限りはSP枯渇死することはないといってもよい。遠慮なく味方の回復に努めることができるというわけだ。 そして強力な能力である「世界」も有する。これによってこの子はいるだけで味方の強化と敵の弱体化を一気に与えることができ、しかもこの子の死ななさもあり相当強力な存在感を放つ。 「世界」以外の能力のおかげで決してすぐ死ぬことがなく、「世界」による敵の弱体化のおかげでさらに撃破されにくくなっているという二段構えを持つ。最高級クリーチャーでありながら召喚キャパ2なのも連携のしやすさからいいところだ。
技のほうで有用なのは、状態異常各種よりも回復技のほうである。「楽園の実」「マナの実」「癒しの実」。そして「解毒草」「解痺草・」「万能漢方」がそれにあたる。この中でも「マナの実」と「癒しの実」は必ず入れておきたいほどの重要技である。「癒しの実」は自分にもかけられるので、壁としての性能をさらに上げられる技となる。状態異常技各種は、この子のZOCが2ありしかも移動できないので使いづらさが目立つ。 一方で攻撃性能は、高い魔力を持つモノの決して高くない。敵が近づいてくることが少ないので、「木呪」くらいしか相手に当てられる技がない。「天変地異」もあるが、不一致である上SP消費も激しい。この子がSP枯渇死する唯一の原因ともいえるので、この技を使うのはできる限り避けたい。
移動ができないので、出す場所・編成を間違えればただの置物となりやすい。そしてZOCを2持っているがために多くの技が使う機会を得られないでいるのもまた欠点である。 この子に都合がいい場所は、真ん中からちょっとずれた場所がいいだろう。とくにフェイズ1の移動と召喚可能位置を思いっきり右上にしたところがいいだろう。そこで召喚準備を開始すれば、たいていの相手は魔法陣召喚の5ターン目でちょうどこの子の壁に阻まれる。 その場所ならば、この子の周りでほかの味方クリーチャーが移動しながら相手を迎えることができ、この子の恩恵も受けやすいうえ、相手側のキャラはこの子を突破しないとマスターの元へたどり着くことができないという理想のフィールドとなるからだ。つまり、味方へ恩恵を与えられるか、この子の存在が相手にとってマスター撃破の邪魔となりえるかがポイントである。端っこは論外である。 ほかの味方クリーチャーは、移動ができないこの子の周りでこの子の能力や技を当てにして暴れまわることが望ましい使用方法だ。風属性クリーチャーの技でこの子を移動させることも、この子の耐久の高さから十分ありである。 なのでこの子を使うときに限り、召喚開始位置にも細心の注意を払う必要がある。この子を生かすも殺すも、召喚開始位置が8割方握るのである。 |
元ネタ |
北欧神話 |
ユグドラシルとは、北欧神話に登場する一本の木である。 北欧神話を構成する世界を一言で表すならば、「世界の中心に大きな木が一本立っている」であろう。そしてその中心に立っているユグドラシルの周りにある9つの世界を舞台に物語が展開していくのである。 ユグドラシルがいつから存在したのかはよくわかっていない。少なくとも最初の天地創世時にはなかったことが文献を照らし合わせるとわかるくらいである。ユグドラシルの名前が出てくるのは神々の国アースガルズができてからであり、その間に一本の木が巨大に成長したとする説が有力である。 木の種類はトリネコと作中で明言されているが、長寿の木イチイとする説も根強い。イチイは長寿の木として古くから大切にされてきたので、この説が根強くても何ら不思議ではない。 北欧神話における有力な文献であるエッダにはこう記されている。「このトリネコはあらゆる木の中で一番大きく見事なものだ。その枝は全世界の上に広がっていて、天の上に突き出てそびえている。3つの大きな根が木を支え、遠くまで伸びている。1本の根はアース神の元へ、もう1本の根は巨人の元へ、3本目の根は霜と氷の国ニヴルヘイムまで伸びている。その高い木は白い霧に濡れている。谷に降りる露はこの枝から降ってくるのだ。ウルズの泉のほとりに立ち、いつも青々と緑輝く木が高くそびえている」と。 ユグドラシルはあまりに巨大な木であるため、様々な動物が巣食っている。木のてっぺんには巨大な鷲がおり、その鷲がはばたくと世界に風が起こるとされている。また、幹をラタトスクというリスがはいずり回っており、地下にいる飛龍と天上にいる大鷲の喧嘩の原因を作っている。木に集う動物たちによってユグドラシルは過酷な毎日を強いられている。枝に住んでいる4頭の牡鹿は、若芽が出るとすぐ食べてしまい、根の方では飛龍がいつもかじり続けているのである。 だが、運命の3女神であるノルンがウルズの水をくんで与えているため、その魔力によってユグドラシルは枯れることなく生き続けることができているのである。 ユグドラシルからは実もなり根から甘い蜜も出る。それらを口にすると無事に子供が生まれるとされる。あのオーディンもこの木を利用して知識を増やしたとされている。 最終戦争ラグナロクにおいては、ユグドラシルは恐れおののいて身を震わせた。その身震いで世界が大きく揺れ続けたとされる。 最後にはラグナロクの戦禍で枯れスルトの炎で焼け死んだが完全に焼け落ちることはなく、ユグドラシルの焼け跡を避難場所としてラグナロクを生き残った人間の男女が、のちの人間たちの祖となったとされる。 世界の中心に立っているユグドラシルだが、その数々の世界の位置関係はほとんどわかっていない。
出典 ・池上良太『図解北欧神話』(株式会社新紀元社、2007年初版)36~37ページ ・杉原梨江子『いちばんわかりやすい北欧神話』(実業之日本社、2013年)32~40ページ ・森瀬繚『「北欧神話」がわかる事典』(SBクリエイティブ株式会社、2014年)48~51ページ |