ヴィシュヌ |
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無属性 |
祖神 |
能力と召喚リソースによって、実質召喚難度が最高のクリーチャー。 しかしその度を超えた召喚難度を乗り越えれば、当てさえすれば何もできなくなる 「輪廻解脱」と幻術が猛威を振るう。 |
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能力値 |
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HP |
225 |
SP |
30 |
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攻撃 |
150 |
召喚時間 |
6 |
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防御 |
300 |
召喚コスト |
15 |
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魔力 |
150 |
召喚キャパ |
2 |
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4値合計 |
825 |
ZOC |
1 |
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技数 |
6 |
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移動 |
6 |
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※値はすべてレベル50の時のものです。
能力 |
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繁栄の望み |
C- |
自マスターの防御力が250以上の時に召喚可能となる。 |
維持神 |
X |
召喚完了時に発動、幻術解除時に[待機]となる。[幻術:泡沫の夢]全てのクリーチャーは[死亡]とならない。 |
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習得技 |
技説明 |
技考察 |
マジックブラスト |
無属性 魔法 攻50 命100 ク0 射3 範1 コ2 |
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マジックストーム |
無属性 魔法 攻50 命100 ク0 射4 範2 コ4 |
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マジックノヴァ |
無属性 魔法 攻50 命100 ク0 射4 範3 コ6 |
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輪廻解脱 |
無属性 変化 攻0 命100 ク0 射3 範1 コ12 対象の能力に[移動不能][技不能][帰還不能]を追加する。 |
この子にはターン数制限があるので使う技はこれだけでよい。 |
エレメントフュージョン |
無属性 変化 攻0 命100 ク0 射2 範1 コ6 自分の属性を対象と同じにする。 |
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属性増幅 |
無属性 変化 攻0 命100 ク0 射0 範1 コ8 選択した属性値を1アップ。 |
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地形操作 |
無属性 地形 攻0 命100 ク0 射6 範2 コ3 対象を選択した地形に変更する。 |
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天候操作 |
無属性 天気 攻0 命100 ク0 射0 範1 コ3 選択した天気に変更する。 |
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クリーチャーの解説 |
場に出せる最高神の1柱。
能力「維持神」によって、召喚完了直後に幻術が発動する。これは“幻術発動中は敵味方ともにクリーチャーが死亡にならない”というモノ。HPが尽きようとSPが尽きようと死亡にならず場に残るという訳だ。これは味方クリーチャーのHP・SPが尽きても死なないという利点に見えるが、敵のHPを0にしても倒せないという欠点にもなる。ただこっちが能動的に発動するもの(ヴィシュヌを採用しているという意味で)なので、この能力を活かした構成で戦っていきたい。もちろんこの子専用パーティが存在するということだ。 この幻術の持続ターンは3ターンであり、ヴィシュヌの制限時間もまた3ターンである。この幻術は幻術師によって上書きできないし、ヴィシュヌが途中で帰還しても消えるわけではない。つまり任意で解除できるわけではないことには注意だ。 この能力が活きるクリーチャーは、3ターン以内の技使用でSPが0になったり、反動ダメージでHPが0になることが確実なクリーチャーであろう。0になっても幻術が解けるまでは死亡にならないためだ。さらにSPは幻術終了直前の前に帰還させることによって手札で回復する(直前だと手札でSPが回復する前に幻術が終わり、それによって手札で枯渇死するため)ので、クリーチャーのSP許容量を超えた使い方もできる。 ちなみにHPは一度0になると回復技を受けることができなくなる(ミスになる)ので、そこには気をつけたい。
この技は射程が3ある上、一度当てると「移動不能」「技不能」「帰還不能」を相手に付与するつまり何もできなくすることが可能という驚異の技だ。さらにこの技はマスターにも当てられるので、成功してしまえば勝利がほぼ確定すると言っても過言ではない(しかし召喚は封じられない)。 この子に時間制限があるということは、この技の使用にも時間制限がある(3ターンなので最大3回まで)ということだ。敵キャラ3体までしか当てられないので、この子を最大限に生かすには、誰に「輪廻解脱」を当てて行動を封じ、誰のHPを0にして倒すかという効率の良い分担をすることが重要となる。 他の技を使うときは、敵HPの削り・射程・範囲を求めてせいぜいが「マジックノヴァ」であろう。そのほかの技、特に補助技はこの子に時間制限があることを考えると使う暇はない。
この子の再召喚のあては、召喚難度の異常な高さゆえ全くないと言っても過言ではない。故に「輪廻解脱」を使って枯渇死するのが一般的な使い方である。 この子は召喚難易度がかなり高いが、制限時間がある故に他の最高級クリーチャーのようにこの子1体に戦力を全任せすることはできない。特に行動を封じることに長けているために火力はなく、マスターを封じることに成功しても打ち損じたクリーチャーにやられては意味がない。この子の召喚のためにマスターにもクリーチャーにもかなりの制限がかかるが、それでも以降の戦闘のやりくりもきちんと考えなければ、竜頭蛇尾な戦闘展開となるのである。 この子自身の心配は、幻術によって考える必要はない。遠慮なく「輪廻解脱」を当てることに終始したい。 |
元ネタ |
インド神話 |
ヴィシュヌとは、インドの3大主神に1柱として数えられる。元来は太陽の光輝く作用やエネルギーを神格視したものであるとされる。シヴァとブラフマーとともに「三位一体」の神として知られ、古くは紀元前13世紀に成立したバラモン教の聖典である賛歌集「リグ・ヴェーダ」にその名が見られ、一族や国家に繁栄や名声をもたらすとされた。 ヴィシュヌは青白い肌をしており、腕が4本ある青年の姿が一般的に知られる。右手にはチャクラムという投てき武器(創造と破壊の力を示す)と雷で悪魔を退治する棍棒(知力の象徴)が、左手には法螺貝(存在の源と結びつく)と蓮華(太陽・生命維持に関係する)を持っている。黄色い服を着て怪鳥ガルーダに乗るとされる。上記のチャクラムには美しい姿のものという意味をもつ「スダルシャナ」という名前があり、魔人や邪悪なモノの力を弱めることができるという。 天と地と海をたった3歩でまたいだ伝説があり、これによってこの3要素が定まったとされている。 ヴィシュヌの仕事は、善が悪に勝つように運営することである。その中で有名なエピソードは、ヒラニャークシャという悪魔の力で台地が海に沈んだとき、ヴィシュヌはイノシシの姿になって大地を持ち上げて世界を救ったり(野猪ヴァラーハ)、世界が大洪水に襲われた時、ヴィシュヌは魚となって人間の始祖となるマヌを救った(巨大魚マツヤ)とされる。他にも獅子となって上記のヒラニャークシャの兄弟である魔人という人間の敵を撃退した(人獅ナラシンハ)り、亀になって神々に不死の薬を与えたり巨人になって魔王から大地を取り返したり(巨大亀クールマ)と多く活躍している。これらの行為には世界を救うことで自身が世界そのものとなり、それによって世界を維持するという目的のためであるが、英雄伝説が多いために、最初は大した地位を与えられていなかったヴィシュヌは、多くの民衆に徐々に支持されるようになっていったのである。 これらのことから、シヴァが破壊による恐怖の対象であるのに対し、ヴィシュヌはその逆の慈悲深い神として崇拝される。 3主神を持つヒンドゥー教でのこいつらは、自分の信じる主神が一番であると信じている。それゆえ3主神の文献の間で矛盾が生じることがある。ヴィシュヌ派によれば、太古の時代にヴィシュヌがアナンダという千の頭を持つ竜の頭上で寝ていたところ、へそから生えた蓮からブラフマーが生まれ、ブラフマーの額からシヴァが生まれたとされる。そしてブラフマーが世界を作り、ヴィシュヌが維持し、シヴァが破壊するという循環を繰り返しているのだそうだ。 上記の通り地上の秩序が乱れそうになると、様々な姿に変身して地上に降りる。もっとも有名なのは仏教の開祖である仏陀や同神話で有名なクリシュヌであり、彼らはヴィシュヌの化身であるとされる。
出典 ・松村一男『知っておきたい 世界と日本の神々』(西東社、2010年)218~221ページ ・幻想世界を研究する会『よくわかる 「天国・神界の住人」事典』(株式会社ウェッジホールディングズ、2008年)230~231ページ ・おおつ やすたか・ほか『魔獣大百科』(株式会社メディア・テック、2007年)138~139ページ ・早乙女研究所ほか『幻想世界の神々イラスト大事典』(株式会社宝島社、2011年)168~171ページ |