ヴァルキリー

無属性

能力値

HP

115(63位)

召喚時間

SP

20(40位)

召喚コスト

11

攻撃

90(48位)

召喚キャパ

防御

90(53位)

ZOC

魔力

75(86位)

移動

4値合計

370(83位)

 

※値はすべてレベル50の時のものです。

特殊能力

味方STアップ

味方攻撃防御魔力+10%

死亡時味方攻撃アップ

死亡時味方の攻撃+15%

不屈

味方クリーチャー死亡時攻撃魔力防御+10%

味方ファミリア死亡時攻撃魔力防御+5%

 

 

 

習得技

技考察

打撃・強打・強打撃

強打撃があればよいが、積みを考えるとSPの関係で強打も考えようである。

攻撃強化・防御強化

積めばこの子自身も戦いやすくなる。

魔法強化

魔法技がないのでいらない。

脚力強化

使えば相手に近づきやすくなる。1回使うだけでもずいぶん違う。

        








管理人の感想

 いるだけで味方を強くしてくれる希望の光の様なクリーチャーだ。この子は死んでも能力を上げてくれるので、一度出せば必ずこちら側を助けてくれる。

特殊能力のSTアップは、マスターにもファミリアにも効果がある。なのでこちらの数を増やせば増やす程この子から受ける恩恵は大きくなる。

 技のほうは自分の強化ばかりだ。この中では、攻撃の射程の短さを補える「脚力強化」がいいと思う。よく見ると「不屈」を持っているが、この子の攻撃技はすべて射程1なので、「脚力強化」を駆使しないとあってないようなものである。

味方と自分を強化させることができるこの子だが、召喚コストが11とかなり高い。最初に出すと数がそろっていないことからこの子の特殊能力を発揮させることができないので、中盤にSPが余ったと思ったら出す方がいいだろう。

 敵としてでてきた時は、この子の射程の短さから近づいてくるのを待った方が戦いやすいかもしれない。それに下手にこの子を倒すと相手の攻撃を上げるので、来るまでほうっておくのもいいと思う。

元ネタ

北欧神話

アース神族の世界であるアースガルド、そこの長オーディンの侍女がヴァルキリー(ヴァルキューレ)である。名前の意味は「戦死者を選ぶ」であり、彼女たちは戦死者たちからオーディンに仕える戦士(エインヘリャル)を選んでいるのである。
 戦場では戦装束を身にまとい剣と盾を振りかざして(甲冑を着た美しい乙女の姿が一般的)、戦況をいち早く知ることができるように天駆ける馬に乗って戦況を観察しながら英雄を探すのである。古い時代では美しい女性戦士というよりは筋骨隆々な戦を好む女性霊とされることもあった。
 戦場に出る乙女というイメージからか、ヴァルキリーという単語は戦う乙女という意味になってきている近年だが、実際にヴァルキリー自身が戦うことはまずなく、仕事はもっぱら戦場にいる勇敢な戦士を探すことである。戦場で戦う戦士たちの運命を定め、そして勇敢に戦死した戦士をオーディンのおひざ元ヴァルハラへと連れていくのである。時にはヴァルキリー自身が瀕死の戦士にとどめを刺すこともあったといわれる。
 戦争がないときは、歌を歌いながら機を織るといわれている。女性らしい気がするが、この時の材料は人間のはらわた、おもりに人間に頭蓋骨が使われ、道具には剣や槍などが使用されているという。出来上がった作品は人間の死体のような灰色をしているという。なぜこんな恐ろしいことをするのか、一説にはこの作品の出来とそれを引き裂いた時にできる形で戦の勝敗を決めているのだという。このことと自ら戦士にとどめを刺すということから、ヴァルキリーには死をつかさどる一面もあるとされる。
 ヴァルキリーに選ばれてヴァルハラに案内された戦士たちは、毎日そこで戦う。仮に傷を負い命を落としてもすぐ傷が癒えるため、戦士たちは純粋に自身の実力を磨くことができるのである。つまりヴァルキリーたちは夜には給仕係となり、戦士たちの栄光を称えてもてなしたり成果の世話をしながら、新しい任務を待つのである。
 戦士たちはヴァルキリーたちが運ぶ蜜酒や肉などが並ぶ宴会を楽しみつつ武芸を磨き、来るべきラグナロクに備えているのである。昼には戦場に出て戦死者を探し、夜には戦士たちのメイドとなる。この2つの側面からヴァルキリーは天使とも死神とも呼ばれる。
 彼女たちの出自はさまざまであり(そもそもヴァルキリーがアース神族の一員だと明確に描かれていることはない)、アース神族の者とは限らず巨人族や人間の王族の娘もいた。ちなみに固有名を持つ有名なヴァルキリーもいる。
 1人はブリュンヒルデ、彼女はヴァルキリーの一般的なイメージとは異なり、物語のヒロインとして助けを待つ役割をしている。ブリュンヒルデは負けるはずの戦士に恋をしてしまいそいつに勝利を与えたことがあり、それがオーディンや他のヴァルキリーに見咎められて助けを待つことになったのである。そしてオーディンの魔法によって永遠の眠りを与えられたのちに炎の檻に閉じ込められてしまい、だれも助けることができないと思われたが、その炎の檻を恐れない英雄が登場することで彼女は救われるのであった。その物語は北欧神話を代表する物語の一つとなっている。助けを待つ女=美しい女という図式は自然なので、彼女の存在もヴァルキリーのイメージ美化に一役買っているといえるだろう。
 一人は運命の女神ノルン(ユグドラシルの泉の3姉妹)の一人のスクルドが、かつてヴァルキリーであったとされる。彼女の役割は決められた運命、つまり寿命の終わりを告げることであるため、彼女の存在はヴァルキリーに死のイメージを付加させる(説得力を持たせる)要因にもなっているのだろう。

出典
・松村一男『知っておきたい 世界と日本の神々』(西東社、2010年)110~111ページ
・幻想世界を研究する会『よくわかる 「魔界・地獄の住人」事典』(株式会社ウェッジホールディングズ、2008年)166~169ページ
・池上良太『図解北欧神話』(株式会社新紀元社、2007年初版)52~53ページ
・杉原梨江子『いちばんわかりやすい北欧神話』(実業之日本社、2013年)84~85ページ
・TEAS事務所『萌えるモンスター事典 天の巻』(株式会社ホビージャパン、2013年)141ページ
・森瀬繚『「北欧神話」がわかる事典』(SBクリエイティブ株式会社、2014年)78~85ページ
・TEAS事務所『萌えるヴァルキリー事典』(株式会社ホビージャパン、2013年)15~33ページ